設定前の注意

ここから先の説明は、パソコン内部の設定を変更します。この操作によって、パソコンの動作に不具合が出る可能性があります。設定を変更したことによる不具合については、サポートいたしかねますので、設定を変更する際には、現在の設定値をバックアップし、元に戻せるように準備してから、作業を行ってください。また、設定値を変更することによって発生する速度低下についても、ご確認ください。

本設定はWindows XPをご利用の場合のみ利用できます。
Windows Vista以降のパソコンでは設定は自動的におこなわれるため、変更は不要です。

MTU値 Rwin値の設定変更

1. ケーブルインターネット通信の仕組み

ケーブルインターネットでは、上り下りの速度が非対称になっています。下り回線とは、パソコンがデータを受け取る際に使用する回線です。上り回線は、下りの通信に対する応答などに使用されます。
オプションサービス一覧でご紹介している「通信速度」とは「回線速度」の事をいい、下図での矢印の太さを表現しています。すなわち、回線が太いということです。

上り回線・下り回線

回線が太いと、なぜ通信速度が速いのでしょうか。これは車に例えて表現できます。
通信は、「パケット」とよばれる小さなデータの連続で行われます。この「パケット」が車だとします。回線の太さは道路の太さで表現できます。
道路の車線が多ければ(道路が太ければ)一度にたくさんの車が走ることができます。目的地にたくさんの車(データ)が到達する=速度が速いとなるのです。このとき当社の伝送路は提供するどのサービスでも同じ回線を使用していますので、一台の車(パケット)の速度はどのサービスでも同じです。

では、送られてくるデータはどのようになっているのでしょう?先ほども少し触れましたが、データは、パケットと呼ばれる小さなかたまりになっています。このかたまりには、ヘッダと呼ばれる宛先などのデータが付いています。

データ通信の際には、送信側はデータを決まったパケットに分割してデータを送り、受信側は一定のデータを受け取ると受信確認を返します。
受信側では、ヘッダの情報を元に受け取ったパケットを組み立てて一つのデータとします。

パケット分割

すなわち、先ほどの車に例えると、車が目的地に到達するたびに「到着確認」を行い、次の車を走らせていることになります。この「到着確認」の仕組みを変えてたくさんの車を走らせる方法が、これから説明するRWINの設定変更になります。

2. RWINの設定

通信速度を向上させる方法の一つにRWINの値を変更する方法があります。下図の例では、“1つのパケット毎”に返していた応答を“2つのパケット毎”に変更することで応答回数が減り、効率が上がります。

RWINを変更した場合

では、どのような値にするのが良いのでしょうか?
MTU値やRWIN値は大きければ大きいほど良いというものではありません。

一般的にブロードバンドでは「MTU=1500」程度といわれており、このMTUの値からRWINを計算で導き出すことができます。

最適RWIN値 = (MTU値 - 40) × 10~200

ベイコムでは、MTU値として以下の値を推奨しています。

ケーブルインターネットの場合 MTU値:1500

ご自分で計算を行って最適値を見つけることはなかなか大変な作業です。簡単な方法を次の「設定方法」でご案内します。設定値を変更することによって発生する速度低下についてもご確認ください。

MTU(Maximum Transmission Unit)とは

通信ネットワークにおいて、1回の転送で送信できるデータの最大値を示す値。送信する側が接続ごとに値を設定できる。
送信側ホストが受信側ホストより大きいMTUを持っていた場合は、送信側が受信側のMTUに従ってデータを再分割して送信する。エラーデータの再送信はMTUに指定されたサイズを単位として行われるため、通信環境が悪い場合はMTUを小さい値に設定した方が転送速度が速くなり、逆に安定した通信環境では制御信号が少なくなる分MTUの大きい方が転送速度が速くなる。Ethernetでは1500程度が最適とされる。単位はバイト。

RWIN(Receive Window)とは

TCP/IP経由でデータを受信しているコンピュータが、受信確認を送信側に送る間隔を示す値。
TCP/IPでは一定量のデータを受信するたびに受信確認を送るという方式をとっている。RWINが回線の速度と比べて小さすぎる場合、データの受信確認を送信側のコンピュータに頻繁に送ることになるが、距離が離れた場所にあるコンピュータに受信確認を送るのに時間がかかり、また送信側のコンピュータは受信確認が来るまでは次のデータを送れないため、受信確認の往復にかかる時間がタイムロスとなり、通信速度が低下する。

設定方法

設定変更は、自己責任の下で行ってください。また、設定値を変更することによって発生する速度低下についてもご確認ください。

1. 現在の設定値と設定する最適値を調べる

まずSpeedGuide.net にアクセスしましょう。
下図のように画面に表示されるMTUとDefault Receive Window (RWIN)の値が現在の設定値ですので必ず控えておいてください。また、最適な値の候補が4つ表示されます。こちらも控えておいてください。

SpeedGuide.net

SpeedGuide.net

2. ソフトウェアの準備

Windowsをご利用の場合、MTU値やRWIN値を変更するフリーソフトを利用して設定を変更することができます。以下の説明では 【Dr.TCP】というソフトウェアを使用します。Dr.TCPホームページからダウンロードしてください。

3. ソフトウェアの設定

ソフトウェアの設定

General Settingの枠内

Tcp Receive Window:(1)で表示された候補のうち、ひとつを記入してください。
Window Scaling:Yesを選択してください。
Time Stamping:Yesを選択してください。
Selective Acks:Yesを選択してください。
Path MTU Discovery:Yesを選択してください。
※そのほかの項目は設定を変更しません。

Adapter Setting

Adapter Settings:使用しているLANアダプタが表示されていない場合は、プルダウンから選択
MTU:1500(ADSLのお客様は1454)
値を入力したら「Save」をクリックし、パソコンを再起動してください。

4. 設定の確認

それでは再びSpeedGuide.netにアクセスして、MTUとRWINの値を確認してみましょう。

SpeedGuide.net

MTUとRWINに先ほど設定した値が表示されていれば設定は完了です。

設定値を変更することによって発生する速度低下

前述したように、RWIN値を変更する事で高速化が見込めますが、回線状況によってはかえって速度が低下する事もあります。

RWIN値を大きくすると、大量のデータを送信した後に到着確認を行います。もし、経由する回線のどこかで通信ロスが発生し、到着確認が取れない場合、送信元は再度同じデータを送らなければなりません。このとき、小さなデータを再送する場合より、大きなデータの再送の方がたくさんの時間を必要とします。特に、目的のサーバが遠くにある場合(例えば外国のWEBサイト)、いくつかの経路を経由しますので、通信ロスが発生する可能性があります。
よく使用するサイトに対しての速度向上を求める場合は、RWIN値を変更しながら何度かアクセスしてみて、適正値を見つけてください。

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