
「Wi-Fi(無線LAN)につながっているのに通信速度が遅い」このような経験はないでしょうか?
通信が遅い状況でインターネットを使うと、とてもイライラしてしまうものです。ルーターからデバイスまでの距離や電波干渉、ルーターの不具合などさまざまなことが原因で通信が遅くなります。
本記事では、Wi-Fi(無線LAN)に接続しているのにもかかわらずインターネットが遅いときの8つの原因と7つの対処法について解説しています。
当てはまる原因があるのかチェックし、通信の改善にぜひ役立ててください。
そもそもWi-Fi(無線LAN)とは
Wi-Fi(無線LAN)とは、無線LANの通信規格の一つで、スマートフォンやパソコンなどで無線でインターネットを行うための通信技術を指します。
無線LANのLAN(Local Area Network)とは、家庭内や社内などの限られたエリアの中でインターネットに接続するためのネットワークです。
さらにWi-Fi(無線LAN)について知るために重要な基礎知識は3つあります。
- Wi-Fi(無線LAN)の仕組み
- スピードテスト|Wi-Fi(無線LAN)の通信速度の調べ方
- Wi-Fi(無線LAN)用途別|インターネットの推奨通信速度
それぞれ見ていきましょう。
Wi-Fi(無線LAN)の仕組み
Wi-Fi(無線LAN)単体ではデータ通信は行えません。スマートフォンやパソコンでWi-Fi(無線LAN)の電波を使うには、光回線などのインターネット回線の契約が必要です。
インターネット回線のモデムまたはONUと無線LAN(Wi-Fiルーター)を接続することで、パソコンやスマートフォン、ゲーム機などのデバイスがワイヤレスで通信可能になります。
スピードテスト|Wi-Fi(無線LAN)の通信速度の調べ方
通信速度が遅いと感じたときに知っておきたいことは、実際に出ている通信速度です。
Googleのスピードテストを使って通信速度の実測値を調べることができます。
Googleのスピードテストの実行方法は、次の通りです。
- Google検索バーに「スピードテスト」と入力して検索する
- 一番上に表示された「インターネット速度テスト」の「速度テストを実行」をタップ
Googleのスピードテストで測定できる項目についても見ていきましょう。
項目 | 単位 | 内容 |
ダウンロード速度(下り) | bps | インターネット上のデータを受け取る |
アップロード速度(上り) | bps | ネットワーク上へデータを送信する メールや画像などのデータ送信 |
待ち時間(ping値) | ping | サーバーまでの往復時間 数値が低いほどタイムラグが少ない |
ダウンロード速度(下り)は、インターネット上のデータを受け取る速さのことで、具体的には動画視聴やWebページの閲覧をする際の速さです。
アップロード速度(上り)とは、ネットワーク上へデータを送信する速さのことで、具体的にはメールや画像などのデータ送信の速さを表します。
待ち時間(ping値)とは、サーバーまでの往復にかかる時間を数値化したもので、数値が低いほどタイムラグが少ないです。オンラインゲームをする方には特に重要な数値といえます。
Wi-Fi(無線LAN)用途別|インターネットの推奨通信速度
インターネットで何をするかによって、必要になる通信速度は異なります。
以下は、用途別に必要な通信速度の目安です。
用途 | 通信速度の目安 |
Webサイトの閲覧 | 1Mbps~10Mbps |
メール | 128kbps~1Mbps |
SNS | 1Mbps~10Mbps |
LINE | 128kbps~1Mbps |
動画視聴 | 1Mbps~20Mbps |
ZOOM | 600kbs~4Mbps |
オンラインゲーム | 30Mbps~100Mbps |
ご覧のようにWebサイトの閲覧やメール、SNSではそれほど速い通信速度は必要なく、1Mbps~10Mbps程度で十分な操作も多いです。
動画視聴は、視聴する画質によって必要な通信速度が変わります。YouTubeの再生で一般的なHD720pの画質では2.5Mbps程度の速度で十分ですが、高画質の4K UHDでは20Mbpsも必要になります。
ZOOMに関しても、選択する画質や同時接続人数によって、600kbps〜4Mbpsの通信速度が推奨されています。
Wi-Fi(無線LAN)が遅いときに考えられる原因

Wi-Fi(無線LAN)につながっているのに遅いと感じるときは、以下の8つの原因が考えられます。
- ルーターとデバイスの距離が遠い
- Wi-Fi(無線LAN)に接続しているデバイスの台数が多い
- 電波干渉が起きている
- ルーターの無線規格が古い
- ルーターに不具合がある
- データを送受信している
- プロバイダが一時的に混雑している
- マンションなどの共用回線を使用している
それぞれの原因について、詳しく解説していきます。
ルーターとデバイスの距離が遠い
Wi-Fi(無線LAN)の電波は、ルーターからデバイスまでの距離が遠くなるほど弱まり、通信速度が遅くなったり通信が不安定になったりします。
また実際の距離が近くても、ルーターの設置場所とデバイスを利用するのが別室である場合や別フロアである場合には、壁やドアなどの障害物が原因で電波が弱まり通信が遅くなることもあります。
Wi-Fi(無線LAN)に接続しているデバイスの台数が多い
Wi-Fi(無線LAN)ルーターの同時接続台数は、Wi-Fi(無線LAN)ルーターの種類によって上限が決まっています。
決められた同時接続台数の上限を超えてWi-Fi(無線LAN)にスマートフォンやパソコンなどの複数のデバイスから同時接続すると、通信が遅くなったりつながらなくなったりします。
電波干渉が起きている
Wi-Fi(無線LAN)には、2.4Ghzと5GHzの周波数帯があります。
2.4Ghzの周波数帯は電子レンジやBluetooth製品と同じ周波数帯であるため、デバイスと同時に使用すると電波干渉が起きて通信が遅くなったり途切れたりするケースがあります。
ルーターの無線規格が古い
Wi-Fi(無線LAN)が遅いと感じた場合に、ルーターの無線規格が古いというケースもあります。
通信規格が古いWi-Fi(無線LAN)ルーターに比べて、通信規格が新しいWi-Fi(無線LAN)ルーターは通信速度が速く、通信量も大きくなります。
例えばWi-Fi(無線LAN)5は最大通信速度6.9Gbpsですが、6では9.6Gbpsです。規格が違うだけで約1.4倍もの違いがあります。
また、Wi-Fi(無線LAN)5は5GHzの周波数帯にしか対応していませんが、Wi-Fi(無線LAN)6なら2.4GHzと5GHzのどちらにも対応しています。
ルーターに不具合がある
ルーターに不具合がある場合にも、通信速度が遅くなることがあります。
ルーターの不具合は、故障よりも熱暴走による一時的な不具合である場合がほとんどです。
ルーターが熱暴走を起こすと、本体の温度が上がりルーターに負荷がかかり、機能が自動停止したり、うまく機能しなくなったりします。
データを送受信している
デバイスで自動的にダウンロードやアップロードが始まることで、通信が遅くなるケースがあります。
例えば、写真や動画のデータを預けるためにクラウドを利用している場合には、Wi-Fi(無線LAN)に接続された状態のときに自動でアップロードが始まる設定にしていることが多いでしょう。
またアプリのアップデートも同様に、Wi-Fi(無線LAN)に接続された状態のときに自動でダウンロードが始まることがあります。
デバイスでインターネットを使っているときに突然Wi-Fi(無線LAN)が遅いと感じたときには、バックグラウンド上でデータの送受信が行われている可能性が考えられます。
プロバイダが一時的に混雑している
休日や夜の20時頃など、特定の時間だけWi-Fi(無線LAN)が遅くなるのであれば、プロバイダへのアクセスが一時的に集中していることが原因の可能性があります。
インターネット回線は、同じプロバイダを利用するユーザーが同時に集中すると、ネットワーク帯域上で渋滞が起こり、通信が遅くなります。
マンションなどの共用回線を使用している
マンションなどで共有回線を使用している場合にも、同時刻に同じマンション内の利用者からのアクセスが集中するとWi-Fi(無線LAN)が遅くなることがあります。
Wi-Fi(無線LAN)につながっているのに自分のスマートフォンだけ遅い場合はデバイス側の問題

家族のスマートフォンは問題がないのに自分のスマートフォンだけWi-Fi(無線LAN)が遅いと感じることはないでしょうか?
そのような場合には、ルーターや回線の問題である可能性は低く、スマートフォン側に問題がある可能性が高いです。
スマートフォンのWi-Fi(無線LAN)が遅い場合には、以下の対処法を実行することで改善が期待できます。
- Wi-Fi(無線LAN)設定を一度OFFにしてから再度ONにする
- スマートフォンを再起動する
- ブラウザのキャッシュを消去する
- OSをアップデートする
- セキュリティアプリを停止する
Wi-Fi(無線LAN)設定を一度OFFにしてから再度ONにしたり、再起動したりすると改善するケースが多いです。
全て試してみても改善しないのであれば、スマートフォンのスペック不足の可能性もあります。古いスマートフォンを使っている方は、この機会に買い替えを検討してもよいかもしれません。
Wi-Fi(無線LAN)が遅いと感じたときにすぐに試せる対処法
Wi-Fi(無線LAN)が遅いと感じたときにすぐに試せる対処法は、次の4つです。
- ルーターを再起動する
- ルーターの設置場所を変える
- ファームウェアを更新する
- 周波数を変更する
それぞれの対処法について、解説していきます。
ルーターを再起動する
ルーターに熱がこもることで熱暴走を起こし、機能が自動で停止したり、Wi-Fi(無線LAN)が不安定になったりすることがあります。
ルーターを触ってみて熱くなっているようであれば、以下の方法でルーターを再起動してみましょう。
- Wi-Fi(無線LAN)ルーターのコンセントを抜く
- ONUのコンセントを抜く
- ルーターの熱が冷めるまで放置する
- ONUのコンセントを挿す
- Wi-Fi(無線LAN)ルーターのコンセントを挿す
再起動するには、Wi-Fi(無線LAN)ルーターのコンセントを抜いてからONUのコンセントを抜くようにしてください。
Wi-Fi(無線LAN)ルーターの熱が放出されるまで5分程度放置します。
触っても温かさを感じなくなったら、ONUのコンセントを挿してランプがつくまで待ちましょう。
ランプがついたら、次にWi-Fi(無線LAN)ルーターのコンセントを挿して再起動は完了です。
ルーターの設置場所を変える
ルーターの設置場所が適切でないと、Wi-Fi(無線LAN)の電波が弱まり、十分な通信速度を出すことができません。
以下のような場所にルーターを設置している場合には、設置場所を見直すことをおすすめします。
- テレビの裏
- 収納の中
- 部屋の隅
- 床に直置き
- 金属の棚
- 水槽や花瓶の近く
周りに障害物が少ない場所や間取りの中心の部屋にルーターを設置することで、速度が改善する可能性があります。
ファームウェアを更新する
ファームウェアを更新することで、つながりにくさが改善するケースがあります。
ファームウェアとは、Wi-Fi(無線LAN)ルーターのプログラムを更新するためのもので、更新することで不具合を修正したり新たな機能を追加したりします。
更新方法は、Wi-Fi(無線LAN)ルーターの種類ごとに異なるため、各メーカーの公式サイトから確認して実行してください。
周波数を変更する
Wi-Fi(無線LAN)につながっているのに通信が遅いと感じたときは、周波数帯の変更も試してみましょう。
周波数帯とは電波が通る道のようなもので、Wi-Fi(無線LAN)の周波数帯には2.4GHzと5GHzの2種類があります。
周波数帯の変更は、Wi-Fi(無線LAN)設定から変更したい周波数帯のネットワーク名を選択することで設定可能です。ネットワーク名の一部に2.4GHzまたは5GHzと表記されているので、現在使っている周波数帯でないほうを選択して設定しましょう。
2.4GHzまたは5GHzと表記されていない場合には、2.4GHzは「g」、5GHzは「a」と表記されている場合もあります。
それでもWi-Fi(無線LAN)が遅い場合の対処法
ここまで紹介した対処法を試しても改善しないのであれば、次の3つの対処法も検討しましょう。
- Wi-Fi(無線LAN)中継器やメッシュWi-Fi(無線LAN)を使用する
- ルーターを変更する
それぞれ紹介していきます。
Wi-Fi(無線LAN)中継器やメッシュWi-Fi(無線LAN)を使用する
Wi-Fi(無線LAN)中継器やメッシュWi-Fi(無線LAN)は、届きにくかったWi-Fi(無線LAN)の接続範囲を広げて電波を届きやすくするためのものです。
Wi-Fi(無線LAN)中継器は、同時接続すると遅くなる特徴がありますが、メッシュWi-Fi(無線LAN)に比べて費用が安く後付け可能です。
メッシュWi-Fi(無線LAN)は複数同時接続しても速いですが、費用が高く同じ製品でないと使えません。
メッシュWi-Fiは、ベイコムでも提供しています。詳しい機能・性能については、BaycomメッシュWi-Fiをご覧ください。
ルーターを変更する
これまで紹介した方法を試してもWi-Fi(無線LAN)が遅いのであれば、ルーターを買い換えるのも一つの方法です。
Wi-Fi(無線LAN)は、規格によって最大通信速度が変わります。例えばWi-Fi(無線LAN)5は最大通信速度6.9Gbpsですが、Wi-Fi(無線LAN)6では9.6GbpsとWi-Fi(無線LAN)5より約1.4倍も速くなっています。
また、Wi-Fi(無線LAN)5は5GHzの周波数帯にしか対応していませんが、Wi-Fi(無線LAN)6なら2.4GHzと5GHzのどちらにも対応しています。
規格が古いルーターを使っている方がルーターを購入する際は、Wi-Fi(無線LAN)6に対応したルーターがおすすめです。
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Wi-Fi(無線LAN)が遅いことに関してよくある質問
Wi-Fi(無線LAN)が遅いことに関してよくある質問は、次の3つです。
- Wi-Fi(無線LAN)がつながっているのに遅いのはなぜ?
- 家のWi-Fi(無線LAN)が遅いときはどうすればいいですか?
- なぜWi-Fi(無線LAN)が2台あると遅くなるのでしょうか?
よくある質問に対して回答していきます。
Wi-Fi(無線LAN)がつながっているのに遅いのはなぜ?
Wi-Fi(無線LAN)がつながっているのに遅い原因には、以下の8つが考えられます。
- ルーターとデバイスの距離が遠い
- Wi-Fi(無線LAN)に接続しているデバイスの台数が多い
- 電波干渉が起きている
- ルーターの無線規格が古い
- ルーターに不具合がある
- データを送受信している
- プロバイダが一時的に混雑している
- マンションなどの共用回線を使用している
当てはまる原因をチェックし、対処法を試してみてください。
家のWi-Fi(無線LAN)が遅いときはどうすればいいですか?
家のWi-Fi(無線LAN)が遅いと感じたときに手軽に試せる方法は、次の4つです。
- ルーターを再起動する
- ルーターの設置場所を変える
- ファームウェアを更新する
- 周波数を変更する
ルーターの再起動で改善することも多いので、まずはルーターの再起動を試すことをおすすめします。
なぜWi-Fi(無線LAN)が2台あると遅くなるのでしょうか?
2台のWi-Fi(無線LAN)ルーターを使用すると、電波干渉が起こり通信が途切れたり遅くなったりすることがあります。電波干渉とは、同じ周波数帯の電気製品を同時に使用することで起こる現象です。
まとめ

本記事では、Wi-Fi(無線LAN)が遅いと感じたときの原因と対処法について解説してきました。
Wi-Fi(無線LAN)が遅いと感じたときに手軽に試せる方法は、次の4つです。
- ルーターを再起動する
- ルーターの設置場所を変える
- ファームウェアを更新する
- 周波数を変更する
これらの対処法を試しても改善しない場合には、以下の方法も検討してみましょう
- Wi-Fi(無線LAN)中継器やメッシュWi-Fi(無線LAN)を使用する
- ルーターを変更する
Wi-Fi(無線LAN)が遅いからといって、ルーターの故障とは限りません。今回ご紹介した原因と対処法をぜひ参考にしてください。
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